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明治の日本政府に雇われて、日本に来たイギリス人が、暑い日本の夏休みを過ごしたのが現在の長野県軽井沢です。
その経済学者がこの軽井沢に住むようになって五年になります。
彼の名前は、川井匠と言います。東京の私立大学で経済学の教授を勤めながら、講演に日本全国を飛び回る忙しい日々を過ごす匠です。
妻の君江と一人娘の芽愛李との三人暮らしです。
そんな匠にとって、この軽井沢で家族と過ごす週末は心身共にいやされる時なのです。
ある休日、匠は庭の木陰にある椅子に座り読書をしています。妻君江は、庭の芝に水をあげたり、新しい花の苗を植えたり庭いじりに余念がありません。
そして二人は、お茶の時間になると日傘のついた木製のテーブルで、君江手造りのケーキで紅茶を楽しむのです。
「庭いじり手伝ってくれないの?」
「楽しみを、邪魔したくないからさ!」
「庭いじりの助言はするよ」
「なによ、花のことなんか、何もしらないくせに!」
二人は楽しそうに談笑しています。
この五百平方メートルほどの庭に、花を植え管理していくことは園芸です。そしてこの庭で、それを話題にこうして二人で楽しい時間を過ごしている事。それこそが、イギリスで最も盛んな趣味ガーデニングなのだと匠は思っています。
ガーデニングが流行しだして久しくなります。ガーデニング、ガーデニングと皆さんこぞって花を植え、楽しんでいますが、それは園芸であると言ったほうが正しいかもしれません。
それではガーデニングとはいったいなんでしょう?
このお話は、そんな問いに答えられるかもしれない、庭園に宿る妖精のお話です。
魔法使いと妖精はどこが違うのでしょう! |
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